奈良の日食
平成21年7月22日(2009年)は昭和38年7月21日(1963年)以来、46年ぶりとなる壮大な天体ショーで、奈良では部分日食として梅雨の雨雲のすき間から見ることができた。当地では午前9時47分から食が始まり、同11時6分に食の最大を迎え、午後0時25分に終わると紹介さてれいた。しかし梅雨前線の影響で朝から一面の曇り空。雲が広がる中、それでも午前11時前には雲の切れ間から、薄雲を通じて三日月のような太陽が観察できた。食が最大となった時、周囲は薄暗くなった。この模様をにわか作りの道具で撮影にチャレンジしやっとこさ撮れた。たかが倍率10倍の輪郭だけが分かる画像ダイアモンドリング プロミネンス コロナ等は見えない。
 
 
 
 
 
 
雲の隙間から顔を出した、三日月形の太陽
 
(色が付いているはフイルター色に依る)
 
 
デジタルカメラの画像                           ビデオカメラの画像
     
22日午前10時39分                            22日午前10時45分
 
デジタルカメラの画像                          ビデオカメラの画像
     
22日午前10時47分                                 22日午前10時52分
 
肝心の最大食になる11時6分頃は厚い雲で覆われ見えない、周囲も薄暗くなった。
それ以降も雲で覆われ撮影出来ない状態が1時間強続いた。
 
 
 
 
これより以下は食の終わり頃で雲の状態が良くなり、ビデオカメラで撮影した画像。
22日午後0時17分
 
 
 
22日午後0時22分
 
 
 
22日午後0時24分
終わり近づいたシーン(倍率1倍)
 
 
 
マニュアル撮影テスト
24日の晴れの太陽をマニュアルで撮影した。
 
 
 
 
 
撮影方法
    
HT="240">
ビデオカメラ用のフイルターはフロッピディスクを流用しレンズのサイズにハサミで切
り取りレンズの上に置く(写真右)。覗くと赤色をしている。曇天には丁度よいが晴天では明る過ぎた。なお未感光の写真フイルムも試したが全く見えず使用出来なかった。その後のテストでビデオのオートアイリスをマニュアルにして絞りを調節すれば快晴でも上記の24日の太陽の如く綺麗に撮れた。
 
 
 
 
 
 
 
溶接用遮光ガラス   0" HEIGHT="215">コンパクトデジカメ
デジカメ用には溶接遮光ガラス(濃い黒緑・遮光度9)をレンズの上にあてて使用した。曇天には丁度よいが晴天では明る過ぎた。明るくなったり暗くなったりする天候ではコンパクトデジカメはマニュアル設定が面倒なので撮影 は難しい。経験者の話では遮光度13が適してるとのこと。
 
 
 
 
 
目視用のメガネもフロッピディスクを流用し厚紙で作ったメガネ枠に貼り付けた。
曇天には丁度よいが晴天では明る過ぎた。今回は使い物になった。
 
 
 
 
 
撮影地:奈良(北緯34°34′06″ 東経135°12′04″)
機材と設定ビデオカメラ(SONY ハンディカム CCD−TR75)倍率X10倍、
マニアルフォーカス、オートアイリス。フイルターはフロッピーディスク1枚 −−−−あえて壊れてもよい古い機種を充当。
機材と設定コンパクトデジタルカメラ( ミノルタ デイマージュ X50 ) オート、  フイルターは  溶接遮光ガラス(濃い黒緑)
 
この撮影方法はリスクを伴いカメラが壊れても自己責任です。
 
 
 
 
反省点は事前のカメラテスト無しでぶっつけ本番だったこと、事前テストをしたくても毎日梅雨空で出来なかったのだ。
平成24年5月21日には近畿地方など広い範囲で、太陽が輪になって輝く金環日食が見られるらしいのでその時には万全の準備で臨む。
 
 
 
 
 
 
※備考
日食:太陽と月の見える方向が重なって月が太陽を覆い隠す現象を日食といい、太陽の一部だけを隠したときを部分日食、
太陽と月の見える方向がぴったりと重なったときを皆既日食あるいは金環日食という。
 
 
ダイアモンドリング:皆既になる瞬間と皆既が終わる瞬間に太陽がダイヤモンドの指輪のような形に見える現象。
実際には、月の谷の隙間から太陽面が見える瞬間に起こります。報道で紹介されているのを見ると息を呑むほどの美しい。
 
プロミネンス:太陽のガスが吹き上がる現象。このガスは水素ガスで数十秒で消えるものもあれば、
何ケ月もういているものもある。大きさも地球数十個分になるようなものもあり炎の如く見える。
 
コロナ:太陽を取り巻く大気をコロナと呼ぶ。普段は専用の望遠鏡などでないと見ること
はできないが、皆既中は、肉眼で見ることができる。
 
以上
 
 
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