2013/2/21 作成
雪の白川郷
 
 
 
 
◆ 白川郷の合掌造り
 
白川郷の合掌造りとは、人が両手を合わせて合掌した形と建物の形が似ていることから合掌造りと呼ばれるようになった。日本の木造建築群の中でもきわめて特異な要素を備えている、すなわち急勾配の屋根、屋根裏の積極的な産業的活用、そしてそのような集落を支える伝統的な大家族制など、稀少なものになってきており、保護の必要性があることなどを挙げて1995年12月9日にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆ 展望台から見た集落
展望台までシャトルバスで片道200円、徒歩だと35分要する。集落が見渡せる絶景ポイトなので行く価値は十分ある。  
手前の大きい家が和田家で集落中では最大規模、切り妻が全部同じ方向を向いている、これは日当りを考慮して屋根を東西に向けているためだ。
 
 
 
 
民芸品の土産屋が立ち並び、食堂が沢山あって食事には不自由はしない集落だ。
 
 
 
 
 
庄川にかかる 「であい橋」 
村営駐車場から集落に行くために必ず渡る「であい橋」は大勢の観光客で揺れる。
 
 
 
 

◆ 国指定重要文化財 和田家 岐阜県大野郡白川村荻町997
 
 
 
大パノラマ写真 
 
 
 
 
 
 
 
右は和田家正面と土蔵、 左は展望台から見た和田家
 

■荻町合掌集落で最大規模を誇る合掌造り。江戸期に名主や番所役人を務めるとともに、白川郷の重要な現金収入源であった焔硝の取引によっ
て栄えた。現在も住居として活用しつつ、1階と2階部分を公開している、主屋は西を正面として建ち、主屋の手前右側に便所、後方(東側)に土蔵が建つ。

和田家は1573年(天正元年)よりつづく家柄で、当主は代々「弥右衛門」を名乗った。江戸時代には牛首口(土地の名)留番所役人や庄屋を務め、苗字帯刀を許された。また火薬の原料である塩硝(焔硝)の取引で繁栄した。 往時には20人以上の人が住んでいたという。それは山がちで土地が狭かったこの地では、次男三男が分家することが難しく、結果的に長男一家を中心とした大家族となったのである。またこのような理由から、家屋の規模も大型となった。

和田家住宅は1995年(平成7年)12月26日に主屋、土蔵、便所ならびに土地が国の重要文化財に指定された。
主屋は合掌造りの3階建てであり、2階より上階では養蚕が営まれていた。1階の囲炉裏から暖をとり、風通しを良くする目的で2階から上の床板には隙間がある。
また囲炉裏の熱や煙には家屋の防虫・防湿効果がある。主屋は妻側を南北に向けて建つが、これは風通しを良くするための工夫である。
上記建物とともに土地3,583.32 m²(水路、石垣、池を含む)が重要文化財に指定されている。宅地内には融雪のための池、石組み水路を構え、
周囲には防風林が配置されている。和田家住宅は主屋とともに、付属建物や水路、石垣などを含めた屋敷構え全体が良好に保存されている点が、文化財として高く評価されている。
 
 
 
 
 
 
◆ 内部見学
   
左は屋根の萱を縄で縫う針、右は丸太を縄で縛る工法、
 
 
 
 
 
左は3階の屋根裏、釘を1本も使わず縄で柱を縛っている、右は2階で蚕を育ていた。
 
 
 
 

◆ 合掌造り

白川郷は日本でも有数の豪雪地帯。そのため雪に強い家を作る必要があり、雪の重みで家が押しつぶされないように屋根の雪を落ちやすくする工夫から勾配60°の屋根が作られている。その他にも雪が溶けやすいよう、日当りを考慮して屋根を東西に向けて建てられている。
 
 
 
 
 
 

◆ 火薬原料

白川郷ではその立地から火薬の原料である煙硝が作られていた。過疎だから外部から大人数が一挙に押し寄せてくる事がないため火薬の原料である煙硝を作るには最適の場所だった。塩硝を作るには、まず乾燥した麻・よもぎ・タバコなどの干し草を蚕や牛の糞とともに土に混ぜて硝酸バクテリアによって醗酵させる、これが数年もかかる工程だった。この作業が床下に掘った穴の中で行われたことが、この地方に合掌造りにのような広い家屋ができるようになった理由のひとつだそうだ。
 
 
 

◆  明善寺郷土館                                                              
  
 

集落内の真宗大谷派の寺院。本堂、庫裏、鐘楼と合掌造りのままなのは他に類を見ない。本堂では、京都の東寺や醍醐寺にもある、浜田泰介画伯の障壁画を見る事ができる。
 
 

◆ カニ
冬はやっぱり日本海のカニ
                                                            
 
片山津温泉で食べた重厚感のある越前蟹を満喫する
 
 
 
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